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ゼニカメは臭いと音に敏感だ。
特に足の匂いが気になるようだ。
それも僕の足の臭いだけがお気に入りのようだ。
僕が食卓のイスに座って、晩酌を一杯やっていると足元のスリッパに必ずやって来る。
足の甲に乗ってくるので、ちょっとうるさく感じる時もある。
スリッパを脱いでいると、頭を突っ込んだり、テーブルの下で遊んでいる。
初めのうちはその仕草を飽きずに見ていた。
「はい、お疲れさん。もうお家にお戻り」と、カメ用の水盆に入れてやるが、またすぐに飛び出て忍び寄ってくる。
水盆は最初のころは左側のような底の浅い容器だったが、甲羅の高さに合わせて途中で縁の高い物に変えてあげた。
水から出るたびに床がびしょびしょになるので、水盆のまわりにほぼ同じ高さの発泡スチロールを置き、上にタオルを置いている。
水盆は、自由に出入り出来る高さであれば、なんでもいいと思います。
写真の水盆は、100円ショップで買ってきた植木鉢用の受け皿です。
しばらく経つと、底がヌルヌルになるので、アジサイの葉っぱなどを入れておきます。
よく葉っぱの下に頭を突っ込んでリラックスしています。
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僕は午前中5時間くらい事務所に出掛けているのだが、水のない所にはほったらかしにはしない。
なんといっても銭亀は水棲の爬虫類だから、暑い時期に長時間水無では病気になってしまう。
人間と同じストレスで病気になるかもしれない。
カメはいつも甲羅干しをやっていることが多いように見えるが、あれは胃の中の食べ物を消化する為に日の当たる場所にいる。
僕の観察では、夏場に窓際に置いた暖かいお湯のような水にはほとんど入らない。
寒い時期でも、コタツの中や暖房の効いた部屋からは直ぐに逃げ出す。
ひんやりした冷たい水の方が好きなように思える。
夜は冷たい水の中で一晩中寝ているのをよく見かけた。
ある日、この水の用意を忘れて出かけてしまった。
昼過ぎに自宅に戻った時に「たからちゃん」が見あたらない。
いつもなら、玄関を開けて名前を呼ぶと、直ぐにカタカタと走って顔を見せるから、不思議に思った。
部屋の中をあちこちのぞき込んでは、呼んでみた。
戸締まりして出かけているので、外には出ていないはずだ。
玄関のたたきに落ちて何かに挟まっているかと思ったが、ここにも姿が見えず。
残りは風呂場。
いた!風呂場のタイルの上にいましたよ。
風呂場の流しのタイルから必死によじ登ろうとしていた。
風呂場の床は、洗い場と5セントくらいの段差があるが、ここのドアが少し開いていたので入ってしまったのだろう。
タイルの床には、色々な洗剤の臭いがするので、退屈はしなかったろうが、帰ろうにもよじ登れなくなった。
風呂場で亀を飼う人もいるようだが、僕はお勧め出来ない。
風呂場ほど細菌の繁殖する場所はないからだ。
きれいな水が身体に良いのは、人間もペットも同じだと思います。
ゼニカメは声が出せないので、行方不明になった時は探すのが大変だ。
この時以来、出かける前には忘れずに高さ3センチ位の四角い金属盆アルマイトの入れ物(魚など生ものを入れて冷蔵庫におくもの)を用意して水を張っておくように注意する。
亀の食事は、その容器で与えている。
身体が大きくなってきたら、順次入れ物の大きさを変えてあげればいい。
基本的には、1日2回なのだが、酒の肴のお裾分けを期待されると・・・・弱い。
亀は、エサを食べる時は水と一緒に飲み下し、同じ水の中で糞をする。
時々は、水盆の外の床で粗相していたが、ほんのちょびっと。
そんな時はウエットティッシュできれいにふき取るから汚いという感じはしない。
餌を食べ終わると、さっさと水から上がってくるのでビニールの上に吸い取り紙として新聞紙を敷いた。
人がいない時は、この水の中に入ったり出たりしていることが多いようだ。
部屋のどこからかくっつけてくる綿埃や髪の毛が必ず浮いている。
水が少ないのはかわいそうだということで、少し深い植木鉢の下に敷く、円形のお皿を用意した。
入れ物の形に合わせてカットした発泡スチロールを踏み台として置いたので、そこから出たり入ったりしている。
もう寝ます 呼ばれて
座布団を敷いた上で昼寝をしていると、いつの間にか、あごの下や脇の下などにぴったりくっついて一緒に昼寝をしている。
白い柔らかく薄まぶたが下からくるり、小さい目を覆うのは何ともかわいい気がする。
お人形さんを横にするとまぶたが閉じるあの感じだ。
かと思うと置いてあるスリッパの上に乗ってたり、潜ったり。
スリッパに染みついた足の匂いが好きなようだ。
人の足が好き
ところでウサギとカメの話で、亀は歩く(走る)のが遅いイメージがあるが、少なくとも子供のうちは早い。
ちょっと歩くと凄い勢いで追いかけてくるのだ。
タカタカタカと甲羅の腹を床に打ち当てながら、必死で追いかけてくる。
可愛いいものです。
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